近鉄の1420系は普通鉄道初のVVVFインバータ制御を搭載した通勤型車両です。そこで今回は本形式について触れてみました。

1420系は1984年に1500V線としては初のVVVF制御を搭載した車両で試作車として登場したため1編成のみの製造に留まっています。当初は1250系として登場し同一車体を持つ1200系(現1201系)のVVVF版という位置づけになってます。

その後量産車である同一形式車両(後に1422系に改番)の登場で区別のため車番はそのままに1251系に改番され、90年に1233系と1249系の増備に伴い1420系に再改番され現在に至っています。

さてその1420系ですが登場から暫くは同じく同社初の界磁チョッパ制御車である1400系の1401と6両半固定編成が組まれ青山町以西で普通や準急等での運用が多かったが2006年に休車となった後に2007年頃から車体更新工事が行われ合わせて制御機器も一部更新され2008年に営業復帰した後は他の2両編成と共通運用が組まれるようになったので青山越えの急行や名古屋線の急行にも使用されるようになりました。

本形式の特徴は他のVVVF車は2800mmの広幅かつ裾絞り付きでアルミ製の車体であるのに対し1420系は界磁チョッパ制御車までの大阪・名古屋線車両と同様に2740mmのフラットな断面に普通鋼なので見分けるのは比較的簡単です。また運転室後部の窓と客用扉の間の戸袋部分にVVVFのステッカーが貼られているのでフラットな断面とVVVFのステッカーを見れば一目で判別可能です。

ちなみに近鉄で1編成のみの形式はこの他にも1254系1435系1436系等がありますがいずれも補助電源装置等細部の変更なので外観や内装では見分けはつかないようです。

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